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2019年 08月 18日
2019東北紀行 鶴の湯
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FUJIFILM X100 F

鶴の湯の広い駐車場に降り立った瞬間、たちまち時代がかった風景の一部に取り込まれてしまう。関所風の門柱の右手で、水車が音を立てながら回る。左手の「本陣」と称する長屋は、代々の秋田藩主が湯治に訪れた際に、警固の武士が詰めた宿舎の面影をとどめるもの。本陣の向かいは杉皮葺き湯治棟である。
(松田忠徳著「温泉教授の日本百名湯」より)

宿の前に立ったとき、これは時代劇、あるいはクロサワ映画のセットではないのか、と思ったのである。日本にまだこういう風景が現役のままあるのはうれしい。
泊り客の中に、夫婦と思しき海外からの旅行者がいたので、翌朝、露天風呂でどこから来たのかと尋ねると、「フランス」ということであった。
フランスからはるばるこういう宿に泊まりに来るとは、あっぱれである。

乳頭温泉郷。鶴の湯。



by tajiri8jp | 2019-08-18 20:14 | FUJIFILM X100 F | Comments(2)
2019年 08月 15日
2019東北紀行
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OLYMPUS PEN-F OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 9-18mm F4.0-5.6

鶴の湯、大釜、乳頭、妙乃湯、蟹場、孫六、黒湯。いずれも一軒宿の七湯からなる乳頭温泉郷は、”日本最後の秘湯”といわれる。
乳頭七湯の中で最も歴史が古いのは鶴の湯で、「寛永一五(一六三八)年五月に秋田藩主佐竹義隆公が来湯」と、伝承『鶴の湯由来記』に記されている。
(松田忠徳著「温泉教授の日本百名湯」より)

乳頭温泉郷。鶴の湯。



by tajiri8jp | 2019-08-15 05:28 | OLYMPUS PEN-F | Comments(2)
2019年 08月 13日
2019東北紀行
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OLYMPUS PEN-F OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 9-18mm F4.0-5.6

角館。

重要伝統的建造物群保存地区の一つ。
やって来て驚くのは、武家屋敷が並ぶ町を通る道の広さである。角館観光協会によると、6間(10.8m)あるらしい。
舗装されていることから、京都の四条通などのように最近になってから広げられた道かと思ったらそうではなく、江戸の昔からこの幅らしい。防災上の観点から広くしたのか、それとも交通の便を考えてか、あるいは雪があまりに多いからやむなくこうしたのか。
国土交通省のウェブサイトによると、江戸時代の五街道は、徳川秀忠の命で基本的には5間(約9m)、山間部では4~7mだったらしいから、当時のメインストリートを上回る大通りだったことになる。大阪における御堂筋を思わせるような、これは大胆なまちづくりだったのかもしれない。
ただ、行きずりの旅人としての勝手な感想をいわせていただければ、この風景にアスファルト舗装は似合わない。

ちなみに、「ふしぎな国道」(佐藤健太郎著)によると、現代の国道には道幅、長さ、歩道の有無、整備の度合いなどの決まりごとは全くないそうだ。まあ、だからこそ、階段が国道になってたりするのだけども。



by tajiri8jp | 2019-08-13 17:09 | OLYMPUS PEN-F | Comments(2)
2019年 08月 12日
2019東北紀行
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FUJIFILM X100 F

昨日、東北地方への旅から帰宅。
ほぼ文句のない、いい旅ではあったが、自分の持っているカメラの問題が明らかになった旅でもあった。さすがに近所のお散歩写真ばかりでは気づかないことはあるもんだ。その話はまた追々。
写真は、本日が山の日の振替休日ということにちなんで、空から見た鳥海山。

「名山と呼ばれるにはいろいろの見地があるが、山容秀麗という資格では、鳥海山は他に落ちない。眼路限りなく拡がった庄内平野の北の果てに、毅然とそびえ立ったこの山を眺めると、皆から東北第一の名峰とあがめられたことも納得できる」
(深田久弥著「日本百名山」より)



by tajiri8jp | 2019-08-12 09:43 | FUJIFILM X100 F | Comments(6)
2019年 07月 22日
三塁打
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Nikon D7200 TAMRON SP 70-300mm F4-5.6

さんるいだ【三塁打】
①野球というスポーツのなかで、もっともおもしろいプレイのひとつでありながら、現在プロ野球界では、年々減少する傾向にあるもの。
(中略)
⓷現役時代の長嶋茂雄は、「自分のプロとしての売り物は三塁打だ」と考えていた。
(玉木正之著「プロ野球大事典」より)

高校野球の面白さの一つは、プロではあまり見かけなくなった三塁打にある。



by tajiri8jp | 2019-07-22 05:46 | Nikon D7200 | Comments(4)
2019年 07月 03日
エレベーター
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SONY α900 MINOLTA AF 50mm F1.4

アメリカの発明家オーティスは、万一の事故でも安全なエレベーターを製作した。一八五四年、ニューヨーク市でその試運転が公開された。かなりの高さで、つり下げているケーブルが切断された。しかし、降下はゆっくりで、乗客に異常なし。オーティス本人だけだったが。
(アシモフ著「アシモフの雑学コレクション」より)

エレベーターが実用化されたのはこの年以降らしい。16世紀の建物にエレベーターがないのは当然である。
映画「ニューヨークの恋人」だったか、以前にDVDで見たのだけど、オーティスをモデルとする主人公は、確か現代にタイムスリップしてエレベーターを改良するヒントを得るのである。うろ覚えだけど。
ちなみに、前の前の記事に載せたリスボンの「サンタ・ジュスタのリフト」は1902年完成だそうである。

エレベーター関係の映画といえば、「死刑台のエレベーター」では、殺人犯の乗ったエレベーターが、ビルの主電源が切られたことで途中で止まってしまい、中に閉じ込められるところから犯罪計画の歯車が狂うのである。
落下することはなくとも、閉じ込められることで人生を狂わされる可能性は誰にでもある。殺人犯でなくとも閉じ込め防止機能はどのエレベーターにも欲しい。



by tajiri8jp | 2019-07-03 19:43 | SONY α900 | Comments(2)
2019年 06月 22日
X100Fで見た風景
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FUJIFILM X100 F

東京商業会議所では輸送力増強の方策として広軌鉄道問題について研究と審議が重ねられた。その結果、複線化や貨車・機関車の増備などの方法では輸送力の増強に限界があり、もはや広軌改築を断行するしかないという結論に達した。(中略)そして、一八九六年一一月、逓信大臣に「広軌鉄道の義に付建議」を提出し、いまこそ鉄道の広軌改築を急がねばならないと主張した。
しかし、その後、広軌改築は鉄道政策の一方の基調となるものの、実現することはなかった。
(老川慶喜著「日本鉄道史 幕末・明治篇より」

つまり、その後の、新幹線を日本のあちこちに走らせようという計画はこのときのトラウマと見えなくもない。その昔、清水一行の「動脈列島」という小説の冒頭に載っていた新幹線整備計画の全体図を見たとき、こんなに日本中に新幹線がいるんかいな、と思ったことは今も覚えている。
それでも、地元自治体が希望しているならまだしも、佐賀県のように、フル規格の新幹線なんていらない、と反対しているところにまで走らせる必要なんてないと思うのだが。

なにしろ、
ただし、注意しなければならないのは、鉄道が敷設されたからといって必ずしも地域経済が発展するわけではないということである。新渡戸稲造が『農業本論』(六盟館)のなかで、「余は即ち知る、鉄道の敷設ありて小都会は為に人口を稀少にし、大都会は為に愈々人口を増加せしを」と述べているように、鉄道の敷設は地域格差を拡大していく場合もあった。鉄道は、どの地域をも平等に発展させたわけではなかったのである。(前掲同書より)
というのはそのまま新幹線にあてはまるような気がするのだ。

関連した話はこれ



by tajiri8jp | 2019-06-22 08:15 | FUJIFILM X100 F | Comments(2)
2019年 06月 13日
みんぱく散歩
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SONY RX100 III

バリ島のバロンという獅子(?)の仮面である。
その昔、バリ島で、これを付けて踊るバロンダンスというのを見たことがある(これ)けど、おそらく日本の獅子舞とルーツは同じであろう。
文化は伝播するものとはいえ、遠く離れた違う国で同じようなことをやっているのは実に面白い。もちろん、獅子舞に限った話ではないけども。

ちなみに、遠く離れたところで同じことをやっているといえば、「アシモフの雑学コレクション」という本によると(ずいぶん昔の本だけど)、
「あやとりは、世界各地で楽しまれている。民族学者にとっての、なぞだ。ニュージーランドのマオリ族、北米インディアン、エスキモー、アフリカ人など、交流がないのに、両手の間のひもで、まったく同じ形を作るのだ。」
だそうである。



by tajiri8jp | 2019-06-13 18:43 | SONY RX100 III | Comments(0)
2019年 06月 09日
みんぱく散歩
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OLYMPUS PEN-F OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6

沖縄文化とアイヌ文化には非常に共通するものが認められる。つまり日本の基層文化は弥生以前の縄文文化、すなわち狩猟採集文化ではないか。とすればこの狩猟採集文化は日本のなかで沖縄とアイヌの文化にもっとも多く残されているのではないか。
(中略)
日本文化を知るには沖縄文化とアイヌ文化を知らねばなりません。そして、それは古い人類の文化をその中に含んでいるのです。
(梅原猛著「基層文化としての沖縄文化」より)

アイヌと沖縄の人が遺伝子的にも近いというのは最近、話題になったことである。
学生時代、初めて訪れた北海道でアイヌの文化に関する展示を見たとき、なぜだか妙に得体のしれない懐かしさを覚えてしまったことがあり、それはもしかすると自分の中にわずかに受け継がれたアイヌ、もしくは縄文の遺伝子のせいだろうか。と、思ったことがあるのだけど、鏡に映る自分の顔を見ると、どうやらそれはただの気のせいだということがわかるのであった。

関連する話はこちら



by tajiri8jp | 2019-06-09 20:24 | OLYMPUS PEN-F | Comments(0)
2019年 05月 23日
京都散歩
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BESSA L SUPER-WIDE HELIAR 15mm F4.5

古風な築地べいがながながと続いた景観は、捨てがたい味わいのあるものである。京都や奈良の風情には寺々の築地べいに助長されているところが大きいと思う。京都御所で最初にうける強い印象も、築地べいの連続という点である。それにもかかわらず築地べいは、いつも軽くみられて、金堂とか五重塔などのように急いで修理してもらえない。それで木構造に土壁をはめた築地べいには、堂塔のような非常に古い違例がないのである。
(産経新聞社編「美の脇役」所収 村田治郎著「法隆寺の築地べい」より)

数日前にアップしたこちらと同じ文章からの引用である。
たしかに古いお寺などを訪れたときに、築地塀が傷んだまま放置されている光景を見かけることはよくある。この文章では、法隆寺ですら築地塀は傷んだままで、修理される様子がないと後の方に書かれてるのだけど、書かれたのは昭和30年代のことで、さすがに今はそんなことはない。
もちろん、写真の京都御所も立派なものである。



by tajiri8jp | 2019-05-23 19:01 | SUPER WIDE-HELIAR | Comments(0)