Nikon Df AF NIKKOR 50mm F1.4D
公的年金の被保険者(加入者)に交付する年金手帳が来年度に廃止される。年金記録の証明書として大切に保管するよう求められ「将来年金を受け取るための重要書類」と考える人は多いだろう。だが、その本来の役割はかなり以前から次第に薄れていた。
(6月20日 毎日新聞)
自分は自分の年金手帳を預金通帳などと一緒に大切に保管してきたけど、妻は自分の手帳を「そんなもんどこにあるか知らん、見たこともない」といっている。ちょっと損した気分である。
ところで、若い方はご存知ないだろうが、その昔、日本には米穀通帳(米穀配給通帳)なるものがあって、それを持っていないとお米を買うことができず、時にはそれが身分証明書の代わりにもなり得た時代があったのである。
若い方はご存知なかろう、といっても、実は自分だって実際にそれを使ってお米を買ったことはなく、子供の頃住んでいた家のタンスの引き出しに、入っているのを見た記憶があるだけである。が、法律上は1942年(昭和17年)から1981年(昭和56年)まで、つまり自分が大学に入る頃までも、制度としては存在したのであった。ただ実際は、自主流通米が出回り始めた頃からこの通帳は建前だけの存在となっていた。
何がいいたいかといえば、年金手帳も第二の米穀通帳みたいなものだなあということ。国はいろんな制度はつくるけど、最後はほとんどほったらかしである。(ハンセン病の問題にしてもそうだ。)
年金手帳の廃止は、マイナンバーがあれば不要だから、ということだそうだけど、マイナンバーという制度だって今後もずっと、ちゃんと機能するんかいな、と疑ってしまう。
ちなみに、コロナウィルスのワクチン接種にしても、接種券なんてなくてもどんどん接種が受けられるようにして、マイナンバーを接種を受けた人の消込みに使うことはできないのだろうか。