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柿を食うと鐘が鳴ることで有名な法隆寺である。もちろん、柿を食わなくても鐘は鳴る。
関西に土地勘のない方のために説明しておくと、奈良の市街地、奈良公園のそばにある有名な寺は東大寺である。東大寺のまわりには鹿がいるが、法隆寺にはいない。
法隆寺は奈良市中心部からはやや離れたところにあり、最寄り駅は「奈良」ではなく、「法隆寺」である。
法隆寺のあるあたりを、古来、斑鳩(いかるが)の里という。したがって、法隆寺の別名を斑鳩寺(いかるがでら)ともいうが、昔、自分が20歳代前半に生活圏としていた兵庫県揖保郡太子町にも、聖徳太子ゆかりの同じ名の寺がある。ただ、そちらの斑鳩寺のことを地元の人は「はんきゅうじ」と呼んでいて、初めて聞いたときは「阪急寺」かと思ったものだった。
東大寺大仏殿が世界最大の木造建築とされるのに対し、法隆寺は世界最古の木造建築である。どちらも堂々たる世界遺産である。
「近くに奈良があってよかった」とも思い始めている今日この頃である。