SONY α900 MINOLTA AF 50mm F1.4
前のエントリに続いて、映画「男はつらいよ」シリーズの第15作「寅次郎相合い傘」のワンシーン。寅さんとマドンナたちが小樽運河を訪れる場面である。
以前に、今となればお洒落な観光地となる前の小樽運河をもう一度見てみたい、と書いた(
こちら)、その小樽運河の姿をこのシーンで垣間見ることができる。
ここでの寅さんの台詞に「こんな古ぼけた街のどこがいいのかねえ」といったものがあるのだけど、自分も初めての北海道への旅で小樽運河を訪れたときの感想は、なんでこんなたいしてきれいでもない水路が観光地なんだろう、というものであった。人は、同時代のすぐ目の前にあるものの値打ちには気づきにくいものらしい。小樽市でも、町の発展のためには運河を埋め立てた方がいいのではないか、という論争がその後しばらく続くのである。
ただ、今の小樽運河はちょっと整備しすぎというか、俗化しすぎ、の感があって、だから自分はもう一度この頃の小樽運河を歩きに戻りたいわけだ。(ちなみに、同じことを
こちらにも)
それにしても、「男はつらいよ」シリーズは映画としても名作であると同時に、今となっては懐かしい日本の風景を捉えた、優れた記録映像でもあるなあ、とあらためて思う。