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2015年 12月 24日
STAR WARSにあらず
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Nikon D700 AF NIKKOR 50mm F1.4D

映画「スター・ウォーズ」シリーズの新作公開が話題になっている今日この頃、自分が数日前にDVDで見た映画は「惑星大戦争」である。

これはスター・ウォーズの日本公開直前、1977年12月に公開された日本映画で、突然地球侵略にやって来た宇宙人と、急遽やけに強い宇宙船を造った人間が戦うという、お決まりといえばお決まりの、安っぽいSF作品である。
このタイトルは元々「スター・ウォーズ」第1作(エピソード4)の日本版タイトルとして用意されていたものらしくて、もしその案が通っていれば、現在公開されている最新作は「惑星大戦争・理力の覚醒」であったろうか。
「惑星大戦争」に付けられた英語のサブタイトルは、ご覧のとおり「THE WAR IN SPACE」という実に面白味のないものである。

主演は現在の千葉県知事、森田健作さんと当時17歳の浅野ゆう子さん。
二人が乗り込む宇宙船=地球防衛艦の名は「轟天」。轟天という名は「海底軍艦」と同じで、これはつまりSF版の「海底軍艦」である。従って地球防衛艦轟天の艦首にも海底軍艦同様、ドリルが備わっているわけだけど、宇宙船になんでドリルがいるねん、という当然のツッコミは見た誰もがするはずである。まあ、海底軍艦は自分は昔から好きなのだけども。
そもそも、男の子というのはどうも昔からドリルを見ると胸を躍らせるもののようで、サンダーバードのモグラタンクに始まって、そういえば「宇宙戦艦ヤマト」にもドリルミサイルという兵器が登場するし、マジンガ-Zにもドリルミサイルという武器があった。
先日「ベスト珍書」という珍書を紹介している本を読んだところ、ドリルのあるメカを集めた「ドリル大全」という本があるそうで、買おうかと思ってネット検索したところ、思った以上に値段が高かったのでやめた。

轟天の艦長を演ずるのは名優、池部良。三船敏郎がスターウォーズ出演のオファーを断っていた、というのは有名な話だけども、池部良もこのオファーは断るべきだったろう、と思わずにいられない(三船敏郎の出ているスター・ウォーズは見たかったけど)。轟天の艦長役はやはり田崎潤が正解であろう。なぜなら映画「海底軍艦」の艦長役だからである。
ちなみに、池部さんが潜水艦の艦長を演じた「潜水艦イ-57降伏せず」という映画があって、これはなかなかの佳作である。

そんなことはともかく、実は自分はこの作品を、公開直後に伊丹市にあった小さな映画館で友人と見た記憶がある。中学3年生のときであった。久しぶりに見てあらためて思ったのは、当時のSFブームに乗っかった作品とはいえ、よくまあ、臆面もなくこんなのを作ったもんだ、である。しかも企画からわずか2ヶ月ほどで完成させたそうで、そのことに感心もしてしまったのであった。

ちなみに同時上映されたのは「霧の旗」で、こちらは松本清張原作、山口百恵さんと三浦友和さんが主演、共演が三国連太郎というミステリーで、「惑星大戦争」と違い、いたってシリアスな、まともな作品である。
思えば昔は、そうした2本立てとか3本立て、という映画のスタイルがよくあった。お正月だと怪獣映画を中心に5本立てとか6本立てなんてものまであったけど、さすがにもうそんな時代ではないようだ。



by tajiri8jp | 2015-12-24 19:35 | Nikon D700 | Comments(2)
Commented by H.O at 2015-12-25 11:57 x
Tajiさん、とても興味深くお話を伺いました。
私はこの映画を見ていませんが存在は知ってます^^浅野ゆう子さんが17歳ですからね^^;懐かしいと言うか自分も気が付いたら・・^^;
そうそう、映画の2本立てとか普通にありましたね~。ものによっては2本みるのがしんどかったですけどw
Commented by tajiri8jp at 2015-12-25 21:21
H.Oさま 
はい、本数が多いのは悪くいえば抱き合わせ販売みたいなものもありましたから(笑)。この作品もある意味そういえるかもしれません。
しかしまあ、我ながら歳をとったもんです。
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