OLYMPUS STYLUS 1
鶴岡八幡宮で。
八幡様の総本社といえば昨年の夏に訪れた
宇佐神宮であるが、こちら鎌倉の八幡宮は武家の棟梁が勧請したもので、初の武家政権の首都にあるのだから、さすがにそんじょそこらの八幡様とは格が違うのである。
しかし、その源家の将軍がここで暗殺されたというのは、ちょっと皮肉な感がなくはない。
境内にはその暗殺犯が隠れていたというイチョウの大木があったが、数年前に倒れて今はない。そんな話を妻にすると、
「つまり、そんな大昔にそのイチョウはもう大木になっていたということ?」
という質問が返ってきた。もっともな疑問である。
ゆえにこの話は伝説か、講釈師の作り話の類かもしれない。でも倒れたときの樹齢がもしも1000年だったとしたら、事件当時すでに樹齢200年くらいの大木だったことにはなる。
真相がどうなのかは知らないが、歴史上の事件現場を歩く面白さ。