LeicaIIIc SUPER-WIDE HELIAR 15mm F4.5
玉陵は「たまうどぅん」と読む、あるいは発音するらしい。かつての琉球王国代々の墓所、つまり王家の墓である。
一瞥しただけだと、まるでマヤ文明の遺跡か何かのようにも見えて、とても日本国内にある墓だとは思えない。この前に立って眺めていると、かつての琉球が、日本でもない中国でもない独自の文化を築いてきたのだということを、無言で教えてくれているような気分になる。
すぐ近くにある首里城はけっこうな観光客で賑わっているのに、こちらを訪れている人は少ない。
同じ世界文化遺産でもあるし、首里城だけ見て玉陵を見ないのはもったいない、と思うのだが、おかげで静かにここの空気を味わうことができた。自分としてはありがたいことであった。