Nikon D100 AF NIKKOR 50mm F1.4D
植村さんは、ぼくが日本で一番尊敬している人だった。消息を絶ったマッキンレーにいく前に渋谷で一緒に夕食を食べたことがあった。植村さんとは肉の食事をしないほうがいい、と当時言われていたのだが、その理由がわかった。スキヤキだったが「こんな高級な肉は生で食べたほうがいいですよ」といってどんどん生で食べてしまうのでこっちは焦った。その後ぼくも北極圏に行ってあらゆる肉を生で食べる生活を知り、生肉党になった。
(椎名誠著「風まかせ赤マント」1087より)
そういえば「レバ刺し禁止カウントダウンで“特需”に沸く焼肉店」のニュースあり。自分も妻と最後の生レバーを食べに行くかと、話していたところである。
以前によく行った店は、毎年、だいたい今の時期から、傷みやすくなるということで生肉は出さないようにしていたのだけど、今年はまだ出しているだろうか。
たとえレバーであれ生で食べるのは文化であり、自己責任だろうに。
写真は3年前、丑年の年賀状に用いたもの。
年賀状に使える適当な牛の写真が手元になかったので、代わりに近所のスーパーでステーキ用の牛肉を買ってきて撮ったのである。撮った後、これは生ではなく焼いて食べた。
ちなみに昔、「美味しんぼ」という漫画で、日本人は牛肉の正しい食べ方を知らないという内容の話があって、その中で、スキヤキは醤油と砂糖の味付けが濃過ぎるし、しゃぶしゃぶは肉のうま味をわざわざ湯に捨てている、と海原雄山が指摘するシーンがあって、自分もなるほどと思ったのであった。
でもやっぱりスキヤキもしゃぶしゃぶも好きだけど。