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西宮市内、周囲が石垣になっていて、かつてはさぞかし立派なお屋敷が建っていたであろうと思われる住宅の跡地で。
西宮や芦屋の街を歩くと、相続税の問題か、元は大きなお屋敷があった土地が分割されて売りに出されている光景をけっこう見かける。
そういえば、自分が昔通っていたテニススクールは、芦屋市内のとあるお屋敷の庭にあるテニスコートでレッスンが行われていたのであるが、あるときそのお屋敷は消えてなくなり(もちろんテニススクールも)、今は跡地にそれよりは小さな家が数軒建っているのである。
そういうこともあって、芦屋市は景観の保護とか、「芦屋ブランド」を守るため、数年前に土地の分割を防ぐ条例、通称「豪邸条例」というのを作っている。さすが芦屋市、というべきではあるが、対象はもちろん一部の地域である。
別に金持ちを優遇しろとはいわないが、大きな土地が消えて分割されていくのは、地域の文化とか景観の保持という意味で問題があるのではないか、と散歩のたびに感じる。
一度分割された土地を再び大きな固まりに戻すには大変なエネルギーを要するわけで、つまりここにもエントロピーの法則が働いている。