7月27日から30日まで3泊4日で東北(山形・宮城)へ行ったのであるが。
足として使ったのは例によってレンタカーで、借りたのは昨年の北海道に続いて今回もホンダのフィットである。
フィットについては、もう何年も前の北海道で先代か先々代のモデルを借りた際に後席の使い勝手がいい(平らにするとスーツケースを広げやすい)のと、取り回しがよくて割とキビキビ走るのが気に入って、以来、レンタカーはフィットを指名することが多い。
しかし昨年今年と、現行のフィットには少々不満も感じたのである。どこかといえば、エアコンの使い勝手の悪さである。
エアコンの操作がタッチパネル式になっており、真っ平らな面を指先で触れて行うようになっているので、そのため運転しながら風量や設定温度を変えようとしても、パネルに目をやらないとどこを触っているのかわからないのだ。誤って手が少し触れたために設定が変わってしまい、気づくと暖房になっていた、ということもたびたびあった。このデザインは一見スタイリッシュだが、クルマに用いるには決して褒められたものではない。
ホンダは「タッチパネル採用で見た目もスッキリ」と自慢げだけど、昔、今は亡き自動車評論家の徳大寺有恒さんも書かれていたように、自動車のエアコンは、ダイアルとかレバーなどで、前を見たまま手探りで操作できる方が安全なのである。さすがに現代のクルマに昔のデザインそのままのエアコンを求めるつもりもないが、その意味でこのホンダ車のエアコンはミスをやっているとしか自分には思えない。
正直なところ、ホンダの社員は実際にこのエアコンを搭載したクルマを運転したことがあるのだろうか、と少々疑いたくもなる。もちろん慣れの問題ということはあるにせよ、安全に関わる部分に慣れを求めるのはおかしい。
ホンダは絶対にこのエアコンは変えた方がいい。こんなところでスマホの真似をする必要はないのだ。
写真はホンダのウェブサイトから。