Nikon D700 SIGMA 24-135mm F2.8-4.5
岬の分教場。
「◆食事の話にはつづきがある。キャラメルを噛(か)んだ前田さんの奥歯から金冠が取れた。質屋に駆けつけると、いい値で引き取ってくれた。夫人の記した家計簿には〈収入=650円、(内訳)主人、歯〉とあるという。金はないのに、なぜだか楽しかった昔がある。」
8月10日の読売新聞「編集手帳」からの抜粋。先日亡くなった前田武彦さんのエピソード。
さすがにそこまで貧しかったことはないが、自分も就職してすぐの頃は、金はなかったがなぜだか楽しかった、という記憶がある。若さこそ何にも勝る財産ということか。
その後、その貴重な財産はひたすら減る一方なのに、それを補うべき給料も貯金も増えないのは誰のせいや。
昔に習った算盤も財産とはならず。